10.27全仏オープン2020

前回までに全米オープン→欧州遠征（オーストリア、イタリア、ドイツ）と振り返ってきましたが、今回は全仏オープンについて投稿します。

今回の全仏オープンはドイツよりもさらに寒い環境となりました。気温が10℃になる日もあり、しかも毎日雨という最悪のコンディション。そして、大会運営なども含め、結果的に多くの選手から不満が飛び交う大会でした。僕自身も練習コートの対応などでかなり揉めましたが、今回はコロナ禍での開催と事情もあり、運営上のルールが定まっていない部分があり不測の事態に対応できないことが多く、選手やコーチが困惑する場面が多かった印象です。天気に恵まれなかったのも残念でしたが、自分は2試合とも事前にウォーミングアップをすることができずに試合に臨まねばなりませんでした。過去にほとんど例がなく、珍しい経験となりました。

二回戦はフランスの若手ユーゴ・ガストン選手。ランキングは下の選手でしたが、ドロップショットのキレが凄まじかったですね。あのクオリティのドロップショットをほぼミスなく打ち続けられることには驚きました。初めてやるようなプレースタイルでやりにくかったです。ただ、そのような試合でも、中盤から主導権は自分の方にあったと思っています。ハンブルグでの試合同様、この試合でもブレークポイントは22本あり、その内5回しかブレークできず、確率としては23%。相手は77%の確率でブレークポイントをセーブしたことになります。自分のプレースタイルとしては、ブレークするが得意で持ち味でもありますが、さすがにここまで取れないと勝ちにはつながりません。相手選手がいいプレーをしていたとは言え、自分がチャンスを逃し続けた結果の敗戦だったと感じています。

さて、試合の方は、全員にとって難しいコンディションの中、一回戦はとても良い内容だったと思っています。対戦相手はカナダの若手フェリックス・オジェアリアシム選手。既に世界ランキングはトップ20前後の彼に対してほぼ完璧に立ち回ることができ、作戦通りの試合展開で、完璧に近い勝利だったと思います。

今回の欧州遠征では、勝てそうで勝てない試合が3試合あり、悔しい思いをしました。どのようにプレーをしたらポイントが取れるのかどうかは結果論なので確実性はありませんが、年明けの好調時のように、チャンスをしっかりものにできるようになれば、自然と結果が出せるようになる気はしています。何より、自分のプレーは悪くないことは自信にもつながっているので、今は辛抱強く、得意のインドア・ハードコートシーズンに向けて調整をしていきます。

8月のツアー再開後かなり変則的な大会が増えており、色んな部分でストレスを感じることが多いですが、なんとかこの時期を耐えて、良い結果を出せるように頑張っていきます！